雇用保険、教育訓練給付の手続きとマイナンバーカード(個人番号カード) _ pr
申請手続き

雇用保険、教育訓練給付の手続きとマイナンバーカード(個人番号カード)

マイナンバー(個人番号)の記載を必要とする書類の提出の際には、その個人番号を証明する書類の提示が必要となります。マイナンバーカード(個人番号カード)を提示すると被保険者証の提出を省略できます。

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1.マイナンバーとマイナンバーカード

個人番号(マイナンバー)

個人番号マイナンバー)は、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に基づき、日本の市区町村に住民票がある個人全員に指定される12桁の番号です。法律上の正式名称は「個人番号」、通称は「マイナンバー」です。各行政機関が持っている識別番号を統一することによって、国民が社会保障や税などの行政手続を行う際の負担を減らすことを目的としています。

個人番号は個人を特定するための基本4情報(氏名、性別、住所、生年月日)と紐づけられていますが、雇用保険の被保険者番号は住所情報を持っていないので、届出等書類には被保険者番号だけでなく個人番号の記載が必要となります。

個人番号カード(マイナンバーカード)

個人番号カードマイナンバーカード)は、個人特定の基本4情報と個人番号が記載され、本人の顔写真があるプラスチック製ICカードです。本人が申請することにより発行されます。雇用保険(教育訓練給付)の手続きでは、本人確認における身分証明書と、個人情報を証明する書類として使うことができます。

通知カード

本人への個人番号の通知は、2020年(令和2年)5月24日までは世帯主宛てに「通知カード」を送付していました。

通知カードは2020年(令和2年)5月25日に廃止されましたが、通知カードに記載された氏名、住所等に変更がない限り、引き続き「個人番号を証明する書類」として使用することができます(情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年5月31日法律第16号)附則第6条第2項)。

なお、通知カードは身分証明書として使用することはできません。

個人番号通知書

2020年(令和2年)5月25日以降は「個人番号通知書」によって通知されていますが、個人番号通知書は個人番号を証明する書類または身分証明書として使用することができません。

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2.雇用保険の手続きとマイナンバーの記入

マイナンバーの記入が必要な書類

個人番号は必要以上に記載・収集をしてはいけないため、雇用保険の手続きは原則として被保険者番号によって行います。ただし、初回に限り個人番号と紐づけをするため、個人番号と被保険者番号の両方を記入します。

一般教育訓練給付金の場合、修了後に提出する支給申請書に記入します。特定一般教育訓練給付金、専門実践教育訓練給付金、教育訓練支援給付金の場合、受講開始1か月前までに提出する受給資格確認票に記入します。未支給失業等給付請求書には本人ではなく請求者である遺族の個人番号を記入します。

本人が提出する書類のうち個人番号の記入が必要なもの

マイナンバーの記入と届出

個人番号の記入が必要な書類に個人番号を記入してハローワークに提出した場合、そのハローワークの職員は、ハローワークシステム(全国のハローワークが接続して利用するネットワークシステム)に個人番号を登録します。これによって個人番号を「ハローワークに届け出た」ことになります。

ハローワークシステムに登録されたら、全国各地のハローワークで利用することができるため、どこか1か所のハローワークに書類を提出すれば、別のハローワークを利用する際にあらためて個人番号を届け出る必要はありません。

マイナンバー不要の書類

照会票、変更届、報告書類は個人番号を記入する必要はありません(記入してはいけない)。また、専門実践教育訓練給付金の支給申請書、教育訓練支援給付金の受講証明書には個人番号を記入する必要はありません。個人番号の記入を不要とする書類を提出する場合、個人番号を証明する書類の添付も不要です。

個人番号不要の書類の例

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3.マイナンバー記載の書類の取り扱い

個人番号を記入する書類は漏洩防止のため厳格な安全管理を行う必要があります。提出する際には厳重に取り扱わなければなりませんし、ハローワークにおいても厳重に取り扱われます。

マイナンバーの記入

個人番号の記入は、指定された様式の所定の記入欄による記載のみ認められ、その他の手段は一切禁止されています。用紙の余白や欄外、メモ、付箋による個人番号の記入はすべて禁止です。一切受理されません。電話で伝えるのはもってのほかです。

マイナンバーの記載がない場合

個人番号の記入を必要とする書類であるにもかかわらず、必要な個人番号の記載がない場合は返戻され、記載をした上での再提出を求められます。

郵便による届出

個人番号を記入した書類をハローワークに郵送することはできる限り控えましょう。また、やむを得ず郵送する場合は追跡可能な書留郵便等を使いましょう。

個人番号を記入した書類を郵送した場合について、個人番号以外の箇所に不備がある場合は返戻されず、廃棄されます。それは、個人番号が記載された書類を処理しないままハローワークで保管し続けることまたは本人に返送することが禁止されているためです。この場合は、もう一度提出しなおしとなります。

ハローワークに出頭して直接提出した場合は直接返戻されます。

4.本人確認の措置

「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」の第16条の規定により、ハローワークが本人から個人番号の提供を受ける場合(個人番号が記載された書類を初めて受け付ける場合)には、ハローワークにおいて本人確認の措置をとることが義務づけられています。

本人確認の措置とは、具体的には「個人番号の確認」と「本人の身元確認」の2つです。マイナンバーカード(個人番号カード)を提示すればこれら2つの確認を同時にできます。

マイナンバーカード(個人番号カード)を作っていなくても本人確認は必須です。

本人確認措置

  • 番号確認:提供される個人番号が正しい番号であることの確認
  • 身元確認:個人番号を提供する者の実在(身元)確認(正しい個人番号の持ち主本人に間違いないか)
参考法令
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第16条  個人番号利用事務等実施者は、第十四条第一項の規定により本人から個人番号の提供を受けるときは、当該提供をする者から個人番号カードの提示を受けることその他その者が本人であることを確認するための措置として政令で定める措置をとらなければならない。

個人番号の確認

個人番号の記入を要する書類の提出について、記入されている個人番号が正しいことを確認するため、マイナンバーカードまたは個人番号が記載された通知カードや住民票の写しを提示します。なお、前述のとおり個人番号通知書は使えません。

個人番号の確認

  • マイナンバーカード
  • 個人番号通知カード(紙の通知書)
  • 個人番号が記載された住民票の写し(住民票記載事項証明書)
  • 官公署から発行・発給された書類その他これに類する書類であって公共職業安定所長が適当と認める書類

身元(実在)の確認

氏名、住所、生年月日などの本人の身元(実在)を確認する身分証明は、原則として、マイナンバーカード、運転免許証などの写真付き身分証明書を提示します。

身元(実在)確認

  • 写真付き証明書1つ:マイナンバーカード、運転免許証、運転経歴証明書、旅券、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、在留カード、特別永住者証明書、官公署から発行・発給された書類その他これに類する書類であって本人の写真の表示のある身分証明書等(写真付き学生証、写真付き身分証明書、写真付き社員証、写真付き資格証明書、写真付き認定証など)
  • 写真無し証明書2つ以上:公的医療保険の被保険者証、児童扶養手当証書、特別児童扶養手当証書、官公署から発行・発給された書類その他これに類する書類

5.受給資格通知

2022年(令和4年)10月1日に雇用保険法施行規則が改正され、受給資格通知の制度が始まりました。
本人確認のため被保険者証の提出を要する手続きにおいて、マイナンバーカード(個人番号カード)を提示すれば被保険者証の提出が不要となりました。

受給資格通知には、雇用保険受給資格通知、高年齢受給資格通知、特例受給資格通知、教育訓練受給資格通知の4種類があり、それぞれの給付金に対応しています。

マイナンバーカード利用者は、専門実践教育訓練給付金と教育訓練支援給付金の受給資格決定手続きとその後の給付金の支給申請等の手続きのたびにマイナンバーカードを提示します。手続き後に教育訓練受給資格通知が毎回印刷され、交付されます(教育訓練受給資格者証は交付されない)。

教育訓練受給資格通知について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

6.公金受取口座への振込

公金受取口座とは

2021年(令和3年)の「公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律」(令和3年法律第38号)の施行により、マイナポータル(デジタル庁)を通じて公金受取口座をあらかじめ登録する制度が創設されました。公金受取口座とは、行政機関からの給付の振込先として指定する預貯金口座のことです。

参考法令
公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律(令和3年法律第38号)第3条第1項  預貯金者は、公的給付の支給等に係る金銭の授受に利用することができる一の預貯金口座について、登録を受けることができる。

マイナポータルにログインして公金受取口座を登録した場合、行政機関に給付金等の申請をする際に口座情報の記入や通帳の写し等の提出が不要となります。公金受取口座への振込を希望した場合(申出をした場合)、行政機関はデジタル庁のシステム(口座情報登録連携システム)から公金受取口座の情報を取得し、その給付金等を支給します。

参考リンク

マイナポータル
https://myna.go.jp/

雇用保険給付と公金受取口座

2022年(令和4年)10月1日から、雇用保険給付に関する事務においても公金受取口座を利用することが可能となりました。公的受取口座への振込を希望する場合は、払渡希望金融機関指定届(様式第18号)の該当欄にチェックを入れてハローワークに提出します。

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通常は、払渡希望金融機関指定届の提出と同時に通帳またはキャッシュカードその他口座情報を確認できるものを提出する必要がありますが、公金受取口座の利用を希望するときは不要です。

しかし、公金受取口座はマイナポータルで登録し、個人番号に紐づけされているため、ハローワークが公金受取口座の情報を取得するためには、あらかじめハローワークシステムに個人番号が登録されていることが必要となります。

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公金受取口座を利用するための条件

  • マイナポータルに公金受取口座を登録していること
  • ハローワークにマイナンバーを届け出ていること

マイナンバーの届出をしていない場合

ハローワークに個人番号の届出をしていないにもかかわらず、公金受取口座への振込を希望する旨の払渡希望金融機関指定届だけを提出した場合、ハローワークが公金受取口座の情報を取得することができません。そのため、個人番号の届出をするか、または振込先の普通預(貯)金口座を指定したうえで通帳またはキャッシュカードその他口座情報が確認できるものを提出します。

個人番号の記載を要する書類に個人番号を記入したうえで提出し(個人番号の届出)、さらに、それと同時に公金受取口座への振込を希望する旨の払渡希望金融機関指定届を提出した場合、ハローワークは、ハローワークシステムに個人番号を登録し、公金受取口座の情報を取得してから、提出された書類の処理を行います。

公金受取口座を変更した場合

公金受取口座への振込を希望する旨の申出は、「ハローワークがデジタル庁のシステムから公金受取口座の情報を取得する」ことを承諾する意思を示したものです。取得した口座情報はハローワークシステムにも反映されます。

マイナポータルに登録されている公金受取口座を変更した場合、デジタル庁のシステムには反映されますが、ハローワークシステムに登録された口座は自動的に変更されません。自動的に反映されない理由は不明ですが、変更後の口座情報を取得することについて本人の承諾を得ていないことと、デジタル庁のデータを外部のシステムに対して自動的に発信・上書きできるほどの連携ができていないことが原因ではないかと考えられます。ハローワークは変更されたことを自動的に知ることはできません。

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そのため、公金受取口座を変更した場合はできるだけ速やかに、ハローワークに変更したことの申出をすることが必要となります。申出は、払渡希望金融機関変更届の該当欄にチェックを入れてハローワークに提出します。

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7.マイナンバーの変更にともなう届出

個人番号が漏洩して、不正に使用されるおそれがある場合に限り、市区町村役場に出頭して個人番号を変更することができます。ただし、変更の際、通知カードまたはマイナンバーカードを紛失した事実など情報漏洩を証する書類の提出が必要です。通常は最寄りの警察署で遺失届の手続きをし、警察署で発行される受理番号を取得します。災害等の場合は市区町村役場で罹災証明書の交付を受けます。

参考法令
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第7条第2項  個人番号が情報漏洩して、不正使用のおそれがある場合に限り、従前の番号を廃止し、新たな個人番号の指定を受けることができる。

市区町村役場で個人番号を変更したとしても、ハローワークはその変更を把握することができません。そのため、既に個人番号がハローワークシステムに登録されている場合で、個人番号に誤りまたは変更がある場合はハローワークに「個人番号登録・変更届」(様式第10号の2)を提出する必要があります。

8.補足説明

マイナンバーカード取得奨励の臨時措置

2019年(令和元年)8月より臨時措置として、市区町村の要請を受けて順次、雇用保険受給説明会にあわせてハローワークに申請窓口(市区町村の出張窓口)を設置し、ハローワーク利用者へのマイナンバーカード取得を奨励することとされています。

さらに、2022年度(令和4年度)以降、マイナンバーカードをハローワークカード(ハローワーク受付票)として利用可能となる予定です。