特定一般教育訓練給付金教育訓練の指定基準

特定一般教育訓練の指定基準と資格一覧【特定一般教育訓練給付金】

特定一般教育訓練とは、雇用の安定及び就職の促進を図るために必要な職業に関する教育訓練のうち速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資する教育訓練として厚生労働大臣が指定する教育訓練です。

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1.特定一般教育訓練給付金制度と指定基準

特定一般教育訓練とは、雇用の安定及び就職の促進を図るために必要な職業に関する教育訓練のうち速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資する教育訓練として厚生労働大臣が指定する教育訓練です(雇用保険法施行規則第101条の2の7第1号の2)。

参考法令
雇用保険法施行規則 第101条の2の7第1号の2

一の二 支給要件期間が三年以上である者であつて、雇用の安定及び就職の促進を図るために必要な職業に関する教育訓練のうち速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資する教育訓練として厚生労働大臣が指定する教育訓練(次号に規定する教育訓練を除く。以下「特定一般教育訓練」という。)を受け、修了した者 百分の四十

支給要件を満たす教育訓練給付対象者が、厚生労働大臣が指定する特定一般教育訓練を受講し、修了することで、特定一般教育訓練給付金の支給を受けることができます。

教育訓練給付金対象講座として指定されるための基準(指定基準)は、厚生労働省告示として定められています。一般的な指定基準は次の通りです。

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2.特定一般教育訓練の目標資格の具体例

厚生労働省が具体例として挙げている特定一般教育訓練の目標資格は次の通りです。

  • 大型自動車第一種・第二種免許
  • 中型自動車第一種・第二種免許
  • 大型特殊自動車免許
  • 準中型自動車第一種免許、普通自動車第二種免許
  • けん引免許
  • 玉掛け・フォークリフト運転・高所作業車運転・小型移動式クレーン運転・床上操作式クレーン運転・車両系建設機械運転技能講習
  • 移動式クレーン運転士免許
  • クレーン・デリック運転士免許
  • Oracle認定資格・LPICなどでITSSレベル2の資格
  • 介護職員初任者研修、介護支援専門員実務研修等、特定行為研修、喀痰吸引等研修
  • 福祉用具専門相談員
  • 登録販売者試験
  • 宅地建物取引士資格試験
  • 自動車整備士、電気主任技術者試験
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3.特定一般教育訓練の目標資格、対象講座

特定一般教育訓練の対象となるのは次の4つです。それぞれ、目標資格等に係る受験等の状況及びその結果等の実績からみて、当該教育訓練に十分な効果があると認められる講座である必要があります。

特定一般教育訓練の対象講座

  • 業務独占資格、名称独占資格、必置資格に関する養成課程またはこれらの資格取得を訓練目標とする課程など
  • 業務独占資格、名称独占資格、必置資格に関する養成課程に準ずる研修
  • 情報通信技術に関する資格のうちITSSレベル2以上の情報通信技術に関する資格取得を目標とする課程
  • 短時間のキャリア形成促進プログラム及び職業実践力育成プログラム

業務独占資格、名称独占資格、必置資格に関する養成課程

公的職業資格のうち業務独占資格、名称独占資格若しくは必置資格に関する養成課程またはこれらの資格取得を訓練目標とする課程(介護職員初任者研修、税理士、大型自動車第一種免許など)が指定の対象となります。

  • 公的職業資格
    国、地方公共団体、国から委託を受けた機関が、法令の規定に基づいて実施する資格または試験等
  • 業務独占資格
    資格取得者以外の者に当該資格に係る業務の従事が法令で禁止されている資格https://ja.wikipedia.org/wiki/業務独占資格#業務独占資格の一覧
  • 名称独占資格
    資格取得者以外の者にその資格の名称の使用が法令で禁止されている資格https://ja.wikipedia.org/wiki/Category:名称独占資格
  • 必置資格
    業務独占資格及び名称独占資格以外で、法令の規定により当該資格を有する者の業務のために使用される場所等に配置することが義務付けられている資格https://ja.wikipedia.org/wiki/Category:必置資格
  • 養成課程
    当該教育訓練の修了により公的職業資格を取得できる課程、公的職業資格試験の受験資格を取得できる課程または公的職業資格試験の一部免除となる課程

養成課程に準ずる研修

上記養成課程には、次の介護支援専門員実務研修等、介護職員初任者研修、生活援助従事者研修、特定行為研修、喀痰吸引等研修を含みます。

ただし、介護保険法第69条の8第2項ただし書きに定める専門研修(課程Ⅰ56時間や課程Ⅱ32時間)若しくは更新研修のうち第1期の後期のみのもの(32時間)または介護支援専門員実務研修受講試験の試験対策講座は含まれません。

養成課程に準ずる研修

  • 介護保険法第69条の2第1項 介護支援専門員実務研修
  • 介護保険法第69条の7第2項の厚生労働省令で定める研修
  • 介護保険法第69条の8第2項本文に定める更新研修
  • 介護保険法施行規則第140条の68第1項第1号に定める主任介護支援専門員研修
  • 介護保険法施行規則第140条の68第1項第2号に定める主任介護支援専門員更新研修
  • 介護保険法施行令第3条第1項第1号イ及びロに定める研修
  • 保健師助産師看護師法第37条の2第2項第4号に定める特定行為研修
  • 社会福祉士及び介護福祉士法附則第4条第2項に定める喀痰吸引等研修

ITSSレベル2以上の情報通信技術に関する資格取得

情報通信技術に関する資格のうち、ITスキル標準(ITSS)において、上位者の指揮の下に、要求された作業を担当することができるとされるレベル2以上の資格を目標とした課程(基本情報技術者試験など)が指定の対象となります。

短時間のキャリア形成促進プログラム、職業実践力育成プログラム

短時間のキャリア形成促進プログラムまたは職業実践力育成プログラムに認定された課程であって、速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資するものが指定の対象となります。

  • キャリア形成促進プログラム
    専修学校の専門課程または特別の課程のうち、企業等との密接な連携により、最新の実務の知識等を身に付けられるよう教育訓練を編成したものとして、専修学校におけるキャリア形成促進プログラムの認定に関する規程(平成30年文部科学省告示第170号)に基づき文部科学大臣が認定した課程
  • 職業実践力育成プログラム
    大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の特別の課程のうち、大学等における社会人の学び直しを推進するため、大学等における社会人や企業等のニーズに応じた実践的・専門的なプログラムとして、大学等における職業実践力育成プログラムの認定に関する規程(平成27年文部科学省告示第124号)に基づき文部科学大臣が認定した課程

4.訓練期間、受講時間

通学制の特定一般教育訓練は、訓練期間が1か月以上1年以内、受講時間が50時間以上でなければなりません。また、通信制の特定一般教育訓練は、訓練期間が3か月以上1年以内でなければなりません。

特定一般教育訓練の訓練期間

  • 通学制 訓練期間が1か月以上1年以内、受講時間が50時間以上
  • 通信制 訓練期間が3か月以上1年以内

ただし、次の場合の訓練期間は3年以内とし、訓練の期間及び時間の下限は適用されません。

訓練期間3年以内、下限なしとする課程

  • 学校教育法に基づく大学院の修士課程、博士課程
  • 国または地方公共団体の指定等を受けて実施される教育訓練の修了により公的職業資格を取得できる課程、公的職業資格に関する試験の受験資格を取得できる課程、公的職業資格に関する試験の一部免除となる課程

5.ITパスポート試験は特定一般ではない

ITパスポート試験は、情報処理技術者試験の入門にあたる試験であり、ITの基礎知識を習得していることを証明する国家試験です。情報技術者だけの試験ではなく、一般の社会人が受験可能な内容です。

2019年(平成31年)4月にITパスポート試験の内容が改定されるのに伴い、ITパスポート試験の合格を訓練目標とする課程が特定一般教育訓練の対象となる予定でした。そして、労働政策審議会人材開発分科会においてその実態や効果などを確認・検証してからの講座指定となる予定でした。しかし、人材開発分科会による検討の結果、2020年(令和2年)の告示改正により対象から外されました。

ITパスポート試験対策講座が特定一般教育訓練の対象であるかのようなパンフレットや書籍を見かけますが、誤りです。現在、ITパスポート試験対策講座は、特定ではない「一般教育訓練」の対象となっておりますので、ご注意ください。

6.一般教育訓練との違い

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