社労士試験対策

【社労士過去問】外国会社、在日外国人、在外邦人

社会保険労務士試験・雇用保険法(択一式試験)の過去問の解説です。テーマは「外国会社、在日外国人、在外邦人」です。

スポンサーリンク

1.「外国会社、在日外国人、在外邦人」の論点

「外国会社、在日外国人、在外邦人」については、次の論点を押さえておくとよいでしょう。

  • 外国籍又は無国籍の事業主、外国の機関、外国会社が日本国内において行う事業は、労働者が雇用される事業である限り、国籍を問わず適用事業である。これらの事業に雇用される者は適用除外でない限り被保険者となる。駐留軍関係労務者も家事使用人を除き被保険者となる。
  • 日本国内で雇用されている被保険者が、その事業主の命により、(a)日本国外に出張する場合、(b)日本国外にある元の事業主の支店や出張所等に転勤(異動)する場合、(c)日本国外の他の事業主に出向する場合のいずれも、元の事業主との雇用関係が継続している限り被保険者の資格は継続する。その場合、従前の事業に雇用されているものとみなすので、特段の事務処理は不要である。
  • 日本国外で採用された者は、国籍のいかんにかかわらず被保険者とならない。
  • 在日外国人は、外国公務員及び外国の失業補償制度の適用を受けていることが立証された者を除き、国籍(無国籍を含む。)のいかんを問わず被保険者となる。
  • ワーキング・ホリデー制度による入国者は、被保険者とならない。
スポンサーリンク

2.関連記事

当サイト解説記事

社労士試験について

社会保険労務士試験について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

スポンサーリンク

3.過去問解説

令和4年択一問2選択肢D

令和4年(2022年実施、第54回)社労士試験、択一式試験・雇用保険法問2の選択肢Dです。

問題

択一式試験・雇用保険法(選択肢Dのみ抜粋)

〔問 2〕適用事業に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 日本国内において事業を行う外国会社(日本法に準拠してその要求する組織を具備して法人格を与えられた会社以外の会社)は、労働者が雇用される事業である限り適用事業となる。

解答

選択肢Dの記述は正しいです。

解説

外国会社とは、日本法に準拠して、その要求する組織を具備して法人格を与えられた会社以外の会社をいいます。つまり、外国で設立された会社で、日本法人を設立しないで日本国内で活動する事業のことです。雇用保険法第5条第1項では、「この法律においては、労働者が雇用される事業を適用事業とする」と規定されています。

外国会社が日本国内において行う事業は、日本人以外の事業主が日本国内において行う事業と同様、雇用保険法第5条に該当する限り、国籍のいかん及び有無を問わず、適用事業となります。つまり、労働者が雇用される事業に該当すれば適用事業となります。

このことは、雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)20051に記載されており、選択肢Dの記述は正しいです。

参考法令
雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)20051

20051(1)日本人以外の事業主が行う事業
日本人以外の事業主が日本国内において行う事業が法第5条に該当する場合は、当該事業主の国籍のいかん及び有無を問わず、その事業は適用事業である(ただし、法附則第2条第1項に該当する場合は、暫定任意適用事業となる(20101-20150参照。)。外国(在日外国公館、在日外国軍隊等)及び外国会社(日本法に準拠して、その要求する組織を具備して法人格を与えられた会社以外の会社)も法第5条に該当する限り、同様である(被保険者となる者については、20352ホ参照)。
雇用保険法 第5条第1項

この法律においては、労働者が雇用される事業を適用事業とする。

平成25年択一問1選択肢D

平成25年(2013年実施、第45回)社労士試験、択一式試験・雇用保険法問1の選択肢Dです。

問題

択一式試験・雇用保険法(選択肢Dのみ抜粋)

〔問 1〕雇用保険の適用事業及び被保険者に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 日本国に在住する外国人が、期間の定めのない雇用として、適用事業に週に30時間雇用されている場合には、外国公務員又は外国の失業補償制度の適用を受けていることが立証された者を除き、国籍(無国籍を含む。)のいかんを問わず被保険者となる。

解答

選択肢Dの記述は正しいです。

解説

日本国に在住する外国人(在日外国人)は、国籍(無国籍を含む。)のいかんを問わず被保険者となります。ただし、外国公務員及び外国の失業補償制度の適用を受けていることが立証された者を除きます。

選択肢Dのように、期間の定めのない雇用として、週の所定労働時間が30時間であれば適用除外とはならないので被保険者となります。

このことは、雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)20352に記載されており、選択肢Dの記述は正しいです。

参考法令
雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)20352ホ(抜粋)

ホ 在日外国人
日本国に在住する外国人は、外国公務員及び外国の失業補償制度の適用を受けていることが立証された者を除き、国籍(無国籍を含む。)のいかんを問わず被保険者となる。

平成24年択一問1選択肢D

平成24年(2012年実施、第44回)社労士試験、択一式試験・雇用保険法問1の選択肢Dです。

問題

択一式試験・雇用保険法(選択肢Dのみ抜粋)

〔問 1〕雇用保険の適用事業及び被保険者に関する次の記述のうち、正しいものは
どれか。

 適用事業で雇用される被保険者が、事業主の命を受けて取引先である中国企業の北京支店に出向した場合、当該出向元事業主との雇用関係が継続している場合であっても、当該出向期間が4年を超えると、被保険者たる資格を失う。

解答

選択肢Dの記述は誤りです。

解説

適用事業に雇用される労働者が事業主の命により、日本国の領域外にある他の事業主の事業に出向し、雇用された場合でも、国内の出向元事業主との雇用関係が継続している限り、被保険者となります。

雇用関係が継続しているかどうかはその契約内容によって判断し、継続している場合は特段の事務処理は必要なく、従前の適用事業(出向元事業主)に雇用されているものとみなします。

このことは、雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)20352に記載されており、選択肢Dの「当該出向期間が4年を超えると、被保険者たる資格を失う」とする記述は誤りです。

参考法令
雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)20352ニ(抜粋)

ニ 国外で就労する者
(イ) 適用事業に雇用される労働者が事業主の命により日本国の領域外において就労する場合の被保険者資格は、次のとおりである。
 a その者が日本国の領域外に出張して就労する場合は、被保険者となる。
 b その者が日本国の領域外にある適用事業主の支店、出張所等に転勤した場合には、被保険者となる。現地で採用される者は、国籍のいかんにかかわらず被保険者とならない。
 c その者が日本国の領域外にある他の事業主の事業に出向し、雇用された場合でも、国内の出向元事業主との雇用関係が継続している限り被保険者となる。なお、雇用関係が継続しているかどうかは、その契約内容による。
(ロ) (イ)により被保険者とされる者については、特段の事務処理は必要なく、従前の適用事業に雇用されているものとして取り扱う。

平成21年択一問1選択肢B

平成21年(2009年実施、第41回)社労士試験、択一式試験・雇用保険法問1の選択肢Bです。

問題

択一式試験・雇用保険法(選択肢Bのみ抜粋)

〔問 1〕雇用保険の被保険者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 日本に在住する外国人が、いわゆる常用型の派遣労働者として特定労働者派遣事業者である適用事業に週に40時間雇用されている場合には、外国公務員又は外国の失業補償制度の適用を受けていることが立証された者を除き、国籍(無国籍を含む。)のいかんを問わず被保険者となる。

解答

選択肢Bの記述は正しいです。

解説

日本国に在住する外国人(在日外国人)は、国籍(無国籍を含む。)のいかんを問わず被保険者となります。ただし、外国公務員及び外国の失業補償制度の適用を受けていることが立証された者を除きます。

選択肢Dのように、常用型派遣労働者として、週の所定労働時間が40時間であれば適用除外とはならないので被保険者となります。

このことは、雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)20352に記載されており、選択肢Dの記述は正しいです。

参考法令
雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)20352ホ(抜粋)

ホ 在日外国人
日本国に在住する外国人は、外国公務員及び外国の失業補償制度の適用を受けていることが立証された者を除き、国籍(無国籍を含む。)のいかんを問わず被保険者となる。

平成19年択一問1選択肢C

平成19年(2007年実施、第39回)社労士試験、択一式試験・雇用保険法問1の選択肢Cです。

問題

択一式試験・雇用保険法(選択肢Cのみ抜粋)

〔問 1〕被保険者に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 適用事業で雇用される被保険者が、事業主の命を受けて、取引先である米国企業のサンフランシスコ支店に年間の予定で出向する場合、当該出向元事業主との雇用関係が継続している限り、被保険者たる資格を失わない。

解答

選択肢Cの記述は正しいです。

解説

適用事業に雇用される労働者が事業主の命により、日本国の領域外にある他の事業主の事業に出向し、雇用された場合でも、国内の出向元事業主との雇用関係が継続している限り、被保険者となります。

雇用関係が継続しているかどうかはその契約内容によって判断し、継続している場合は特段の事務処理は必要なく、従前の適用事業(出向元事業主)に雇用されているものとみなします。

このことは、雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)20352に記載されており、選択肢Cの記述は正しいです。

参考法令
雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)20352ニ(抜粋)

ニ 国外で就労する者
(イ) 適用事業に雇用される労働者が事業主の命により日本国の領域外において就労する場合の被保険者資格は、次のとおりである。
 a その者が日本国の領域外に出張して就労する場合は、被保険者となる。
 b その者が日本国の領域外にある適用事業主の支店、出張所等に転勤した場合には、被保険者となる。現地で採用される者は、国籍のいかんにかかわらず被保険者とならない。
 c その者が日本国の領域外にある他の事業主の事業に出向し、雇用された場合でも、国内の出向元事業主との雇用関係が継続している限り被保険者となる。なお、雇用関係が継続しているかどうかは、その契約内容による。
(ロ) (イ)により被保険者とされる者については、特段の事務処理は必要なく、従前の適用事業に雇用されているものとして取り扱う。
スポンサーリンク
教育訓練給付金.JP