教育訓練給付金の概要

失業保険と雇用保険の違い、制度改正の趣旨、教育訓練給付と失業保険との違い

失業時に給付される雇用保険給付のことを求職者給付、基本手当といいますが、この言い方があまり浸透していないようです。教育訓練給付は失業を未然に防ぐとともに再就職を促進するための給付です。

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1.失業保険法

失業保険は、被保険者である労働者が失業した場合、失業手当が支給されることによって生活を保障する制度です。1911年にイギリスで初めて制定されました。

日本では、失業者の生活の安定を目的として、第2次世界大戦後の1947年(昭和22年)12月1日に「失業保険法」(昭和22年法律第146号)が制定されました。当時は失業給付事業だけでした。

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2.雇用保険法

失業時の給付をするだけでなく、失業を未然に防ぐ機能と再就職を促進する機能を追加するため、1974年(昭和49年)に制定されたのが雇用保険法(昭和49年法律第116号)です。雇用保険法は1975年(昭和50年)4月1日から施行されました。

失業給付事業に加えて、雇用保険三事業(雇用改善事業、能力開発事業、雇用福祉事業)が追加されました。これにともなって失業保険法は廃止されました。

改正の趣旨

高齢者社会への移行等、今後の経済社会の動向に即応し、また、当時の雇用不安の下において、その機能を十分発揮できるよう現行失業保険制度を抜本的に改善、発展させ、雇用に関する総合的機能を有する雇用保険制度を創設したものです(昭和50年3月25日発職第50号労働事務次官通達「雇用保険法その他関係法令の施行について」)。

前身の失業保険では、失業の事後的対応である失業手当金の給付に重点を置いていたのに対し、雇用保険ではこれに加えて、失業の予防、雇用構造の変動への対応にも重点をおくことになりました。

参考リンク

雇用保険法その他関係法令の施行について(昭和50年3月25日発職第50号労働事務次官通達)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb2526&dataType=1&pageNo=1

雇用保険の目的

雇用保険は、労働者が失業した場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、雇用構造の改善、労働者の能力の開発、向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的としています。

これまでの失業時の給付のほかに、就職促進、職業安定のための給付、雇用の改善に関する事業を追加したものです。

求職者給付

失業保険法の失業保険は、雇用保険法では求職者給付といいます。求職者給付のなかに「基本手当」があり、これが一般に、失業保険、失業手当、失業給付と呼ばれるものです。正式には求職者給付、基本手当といいます。

1998年(平成10年)に教育訓練給付制度が創設され、2014年(平成26年)から暫定措置として教育訓練支援給付金制度が創設されました。雇用保険では、求職者給付のほかに、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付の3つを加えて「失業給付」といいます。

参考法令
雇用保険法 第10条第1項

失業等給付は、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付及び雇用継続給付とする。
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3.在職者も受け取れる

失業保険法の失業保険はその名の通り、失業した時に受け取れる保険給付です。

しかし、雇用保険は失業者だけでなく、現職の労働者も職業を安定させるための給付を受け取れます。教育訓練給付もこの給付の一つです。

4.「雇用保険」「失業等給付」です

当サイトは教育訓練給付を紹介するサイトです。

教育訓練給付は「失業給付」の一つであって、失業保険でも失業給付でもありません。失業保険という言い方は誤りです。

教育訓練給付は失業した人だけが受け取れるものと誤解されるのを防ぐため、当サイトでは失業保険という古い言葉をできるだけ使わず、「雇用保険」「失業等給付」という正しい言葉を使っていきます。

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