社会保険労務士試験・雇用保険法(択一式試験)の過去問の解説です。テーマは「適用除外の学生」です。この分野からは過去に平成27年択一問1選択肢C、平成25年択一問1選択肢B、平成22年択一問1選択肢Dで出題されています。
1.休学中
例題(平成27年択一問1選択肢C)
平成27年(2015年実施、第47回)社労士試験、択一式試験・雇用保険法問1の選択肢Cです。
問題
択一式試験・雇用保険法(選択肢Cのみ抜粋)
〔問 1〕雇用保険の被保険者に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
C 学校教育法第1条、第124条又は第134条第1項の学校の学生又は生徒であっても、休学中の者は、他の要件を満たす限り雇用保険法の被保険者となる。
解答
選択肢Cの記述は正しいです。
解説
学校教育法第1条、第124条又は第134条第1項の学校の学生又は生徒は適用除外であり、雇用保険の被保険者とはなりません。定時制ではない学生(昼間学生)が、夜間等において就労しても被保険者とはなりません。
- 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校(第1条)
- 専修学校(第124条)
- 各種学校(第134条第1項)
ただし、学校の学生又は生徒であっても、次の場合は被保険者となります。
- 卒業を予定している者であって、適用事業に雇用され、卒業した後も引き続き当該事業に雇用されることとなっているもの(卒業見込証明書を有する者であって、卒業前に就職し、卒業後も引き続き当該事業に勤務する予定のもの)
- 休学中の者
- 定時制の課程に在学する者(大学の夜間学部及び高等学校の夜間等の定時制の課程の者)
- 職業安定局長が定めるもの
- 事業主との雇用関係を存続した上で、事業主の命により又は事業主の承認を受け、大学院等に在学する者(社会人大学院生など)
- その他一定の出席日数を課程終了の要件としない学校に在学する者であって、当該事業において同種の業務に従事する他の労働者と同様に勤務し得ると認められるもの
学校の学生又は生徒であっても、休学中の者は適用除外とならず、他の要件を満たす限り雇用保険の被保険者となります。このことは、雇用保険法施行規則第3条の2に規定されており、選択肢Cの記述は正しいといえます。
雇用保険法 第6条第4号
次に掲げる者については、この法律は、適用しない。
四 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条、第百二十四条又は第百三十四条第一項の学校の学生又は生徒であつて、前三号に掲げる者に準ずるものとして厚生労働省令で定める者
雇用保険法施行規則 第3条の2
法第六条第四号に規定する厚生労働省令で定める者は、次の各号に掲げる者以外の者とする。
一 卒業を予定している者であつて、適用事業に雇用され、卒業した後も引き続き当該事業に雇用されることとなつているもの
二 休学中の者
三 定時制の課程に在学する者
四 前三号に準ずる者として職業安定局長が定めるもの
2.卒業見込
例題(平成25年択一問1選択肢B)
平成25年(2013年実施、第45回)社労士試験、択一式試験・雇用保険法問1の選択肢Bです。
問題
択一式試験・雇用保険法(選択肢Bのみ抜粋)
〔問 1〕雇用保険の適用事業及び被保険者に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
B 学校教育法第1条、第124条又は第134条第1項の学校の学生又は生徒であっても、卒業を予定している者であって、適用事業に雇用され、卒業した後も引き続き当該事業に雇用されることとなっているものは、雇用保険法が適用される。
解答
選択肢Bの記述は正しいです。
解説
学校教育法第1条、第124条又は第134条第1項の学校の学生又は生徒は適用除外であり、雇用保険の被保険者とはなりません。
- 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校(第1条)
- 専修学校(第124条)
- 各種学校(第134条第1項)
ただし、学校の学生又は生徒であっても、次の場合は被保険者となります。
- 卒業を予定している者であって、適用事業に雇用され、卒業した後も引き続き当該事業に雇用されることとなっているもの(卒業見込証明書を有する者であって、卒業前に就職し、卒業後も引き続き当該事業に勤務する予定のもの)
- 休学中の者
- 定時制の課程に在学する者(大学の夜間学部及び高等学校の夜間等の定時制の課程の者)
- 職業安定局長が定めるもの
学校の学生又は生徒であっても、卒業を予定している者であって、適用事業に雇用され、卒業した後も引き続き当該事業に雇用されることとなっているものは適用除外とならず、他の要件を満たす限り雇用保険の被保険者となります。このことは、雇用保険法施行規則第3条の2に規定されており、選択肢Bの記述は正しいといえます。
雇用保険法 第6条第4号
次に掲げる者については、この法律は、適用しない。
四 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条、第百二十四条又は第百三十四条第一項の学校の学生又は生徒であつて、前三号に掲げる者に準ずるものとして厚生労働省令で定める者
雇用保険法施行規則 第3条の2
法第六条第四号に規定する厚生労働省令で定める者は、次の各号に掲げる者以外の者とする。
一 卒業を予定している者であつて、適用事業に雇用され、卒業した後も引き続き当該事業に雇用されることとなつているもの
二 休学中の者
三 定時制の課程に在学する者
四 前三号に準ずる者として職業安定局長が定めるもの
3.昼間学生
例題(平成22年択一問1選択肢D)
平成22年(2010年実施、第42回)社労士試験、択一式試験・雇用保険法問1の選択肢Dです。
問題
択一式試験・雇用保険法(選択肢Dのみ抜粋)
〔問 1〕 雇用保険の適用事業及び被保険者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
D 短期大学の学生は、定時制ではなく昼間に開講される通常の課程に在学する者であっても、適用事業に雇用される場合はすべて被保険者となる。
解答
選択肢Dの記述は誤りです。
解説
学生又は生徒は適用除外
学校教育法第1条、第124条又は第134条第1項の学校の学生又は生徒は適用除外であり、雇用保険の被保険者とはなりません。
- 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校(第1条)
- 専修学校(第124条)
- 各種学校(第134条第1項)
雇用保険法 第6条第4号
次に掲げる者については、この法律は、適用しない。
四 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条、第百二十四条又は第百三十四条第一項の学校の学生又は生徒であつて、前三号に掲げる者に準ずるものとして厚生労働省令で定める者
短期大学
学校教育法第1条の「大学」には、通常の4年制大学や6年制学部・学科のほか、大学院(修士・博士課程)、短期大学、専門職大学、専門職短期大学、専門職大学院、大学の専攻科及び別科も含まれます。
短期大学は、学校教育法第108条の規定により本来の4年制大学の設置目的を変更するとともに修業年限を短くした大学のことです(学校教育法上の「大学」に含まれる)。
学校教育法 第108条(抜粋)※短期大学に関する規定
大学は、第八十三条第一項に規定する目的に代えて、深く専門の学芸を教授研究し、職業又は実際生活に必要な能力を育成することを主な目的とすることができる。
2 前項に規定する目的をその目的とする大学は、第八十七条第一項の規定にかかわらず、その修業年限を二年又は三年とする。
3 前項の大学は、短期大学と称する。
昼間学生・夜間学生
ただし、学校の学生又は生徒であっても、次の場合は被保険者となります。
- 卒業を予定している者であって、適用事業に雇用され、卒業した後も引き続き当該事業に雇用されることとなっているもの(卒業見込証明書を有する者であって、卒業前に就職し、卒業後も引き続き当該事業に勤務する予定のもの)
- 休学中の者
- 定時制の課程に在学する者(大学の夜間学部及び高等学校の夜間等の定時制の課程の者)
- 職業安定局長が定めるもの
短期大学の学生で、定時制ではなく昼間に開講される通常の課程に在学する者(昼間学生)は適用除外であり、雇用保険の被保険者となりません。このことは、雇用保険法施行規則第3条の2に規定されており、選択肢Bの「すべて被保険者となる」とする記述は誤りです。
雇用保険法施行規則 第3条の2
法第六条第四号に規定する厚生労働省令で定める者は、次の各号に掲げる者以外の者とする。
一 卒業を予定している者であつて、適用事業に雇用され、卒業した後も引き続き当該事業に雇用されることとなつているもの
二 休学中の者
三 定時制の課程に在学する者
四 前三号に準ずる者として職業安定局長が定めるもの
4.社労士試験について
社会保険労務士試験について詳しくはこちらの記事をご覧ください。



