求職者支援制度

職業訓練受講給付金(職業訓練受講手当、通所手当、寄宿手当)の計算方法【特定求職者】

職業訓練受講給付金は1か月ごとに計算されます。職業訓練受講手当と寄宿手当は1か月分が決まった金額となります。また、通所手当は最も経済的かつ合理的と認められる交通手段による費用となります。

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1.職業訓練受講給付金の支給単位期間

職業訓練受講給付金の概要

雇用保険の給付、教育訓練給付の支給を受けることができない特定求職者のうち、収入、資産等の条件を満たした人は生活支援として職業訓練受講給付金の支給を受けることができます。

職業訓練受講給付金は1か月ごとに、職業訓練受講手当、通所手当、寄宿手当の合計額が支給されます。
職業訓練受講給付金の支給を受けずに、無料の求職者支援訓練だけを受講することも可能です。

職業訓練受講給付金(1か月分)

  • 職業訓練受講手当:月10万円
  • 通所手当:職業訓練施設までの交通費(1か月の上限42,500円)
  • 寄宿手当:月10,700円

支給単位期間の計算方法

職業訓練が開始された日から1か月ごとに訓練期間を区切った期間を支給単位期間といいます。例えば、訓練開始が8月1日の場合、8月1日、9月1日、10月1日、・・・から始まる1か月間が支給単位期間です。

ただし、訓練開始日に応当する日が無い場合はその月の末日となります。例えば、訓練開始が8月31日の場合、8月31日、9月30日、10月31日、・・・から始まる1か月間が支給単位期間です。

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2.職業訓練受講手当

職業訓練受講手当は支給単位期間である1か月ごとに10万円が支給されます。

ただし、上限は12か月分(120万円)です。基礎コースと実践コースの連続受講の場合は、基礎コースと実践コースであわせて12か月分(120万円)が上限となります。なお、公共職業安定所長が特に必要があると認める場合は24か月分(240万円)が上限となります。

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3.通所手当

通所手当は、職業訓練受講手当の支給を受ける特定求職者が自宅から職業訓練施設への通所のためにかかる交通費として支給されるものです。1か月の上限は42,500円です。

通所にかかる費用は、運賃、時間、距離等の事情に照らし、最も経済的かつ合理的と認められる通常の通所の経路及び方法による額を算定します。ただし、徒歩で片道2km未満で通所できる場合は、その交通手段を使用しなければ通所することが著しく困難である場合を除いて、支給されません。

電車、バスなど料金を支払う交通手段の場合

電車やバスなどの交通機関の運賃を負担し、または有料の道路を利用してその通行料金を負担して通所する場合、通所手当は原則として「1か月分の定期乗車券」の価格となります。ただし、価額の異なる1か月定期乗車券を発行しているときは、最も低廉となる定期乗車券の価額とします。

1か月定期の金額を支給することは厚生労働省令で定められていますので、本人が1か月定期を購入していなくても1か月定期の金額が支給されます。仮に、本人が3か月分または6か月分の定期乗車券を購入していても、毎月、1か月分の定期乗車券の額が支給されますから、少しだけお得になります(この場合は不正受給にならないし、申告する必要もない)。

なお、定期乗車券またはこれに準ずるものを発行していない交通機関の場合は、通所21回分の往復の金額であって、最も低廉となる価格とします。

乗り換えがある場合はそれぞれの交通機関の総額となります。

参考法令
職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律施行規則 第21条第4項

運賃等相当額は、次の各号による額の総額とする。
一 交通機関等が定期乗車券(これに準ずるものを含む。次号において同じ。)を発行している場合は、当該交通機関等の利用区間に係る通用期間一箇月の定期乗車券の価額(価額の異なる定期乗車券を発行しているときは、最も低廉となる定期乗車券の価額)
二 交通機関等が定期乗車券を発行していない場合は、当該交通機関等の利用区間についての通所二十一回分の運賃等の額であって、最も低廉となるもの及び雇用継続給付とする。

自動車等を使用する場合

自動車等を使用する距離が片道10km未満の場合は3,690円、片道10km以上の場合は5,850円です。

ただし、厚生労働大臣指定地域に居住する場合で自動車等を使用する距離が片道15km以上である場合は8,010円となります。

参考リンク

厚生労働大臣指定地域
=職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律施行規則第十二条第二項第二号の規定に基づき厚生労働大臣の定める地域(平成23年8月31日厚生労働省告示第308号)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=76ab2303&dataType=0&pageNo=1

通所する回数が少ない場合

交通機関等を利用する場合はその運賃等を負担する1回の通所に要する運賃等の額(往復)に、現に通所した日数(欠席した日を除く)をかけた額となります。

自動車等を使用する場合は片道10km未満の場合は3,690円、片道10km以上の場合は5,850円(厚生労働大臣指定地域に居住する場合で自動車等を使用する距離が片道15km以上である場合は8,010円)を当該通所のある日の月の日数で割って、現に通所した日数をかけた額(日割り計算)となります。

通所手当=1か月の通所手当×現に通所した日数÷1か月の日数

4.寄宿手当

寄宿手当は、職業訓練受講手当の支給を受ける特定求職者が職業訓練を受けるため、同居の配偶者等と別居して寄宿している場合に支給されます。1か月につき10,700円です。

ただし、特定求職者が配偶者等と別居して寄宿していない日がある場合は、当該支給単位期間の日数で割って、現に寄宿した日数をかけた額(日割り計算)となります。

寄宿手当=10,700円×現に寄宿した日数÷1か月の日数

5.支給単位期間が28日未満の場合

最後の支給単位期間

支給単位期間は、職業訓練が終了した日、またはやむを得ない理由により職業訓練の受講を取りやめた日までなので、最後の支給単位期間は1か月未満となることがあります。

支給単位期間から除外する期間

支給単位期間は上記の通り訓練の開始日から1か月ごとに区切りますが、支給単位期間の計算から除外する期間がある場合は1か月未満となることがあります。

受給資格者でなくなった場合

支給単位期間中に、雇用保険法の基本手当の受給資格者でなくなった日がある場合は、その日より前の期間は支給単位期間から除外します。その他、次のような日がある場合も同様に除外します。これらの日が複数ある場合は最も遅い日とします。

これより前の期間は支給単位期間から除外

  • 雇用保険法の基本手当の受給資格者でなくなった日
  • 国家公務員退職手当法第10条の規定による退職手当その他これに準ずる他の法令、条例、規則等に基づく退職手当の支給を受けることができる者でなくなった日
  • 職業訓練受講給付金の支給要件を満たしていない人が、期間の途中で支給要件を満たした場合

被保険者になった場合

支給単位期間中に、雇用保険の被保険者となった場合は被保険者となった日以降は除外します。また、職業訓練受講手当の上限12か月分(120万円)または24か月分(240万円)に達した場合もそれ以降の期間は除外されます。

支給単位期間が28日未満の場合の職業訓練受講給付金

支給単位期間が28日以上の場合は1か月分支給されますが、28日未満となった場合は日割り計算となります(小数点以下切り捨て)。ただし、職業訓練受講手当の1日分は3,580円として計算します。

職業訓練受講給付金の日割り計算

  • 職業訓練受講手当:3,580円×日数
  • 通所手当:通所手当1か月分×日数÷28
  • 寄宿手当:月10,700円×日数÷28

6.暫定措置

通所手当に関する暫定措置

通所手当は、当分の間、特定求職者の住所又は居所から訓練施設までの距離が相当程度長いため、訓練施設に近接する宿泊施設に一時的に宿泊し、宿泊施設から訓練施設へ通所する場合にも支給されます。ただし、宿泊施設を利用しなければ通所することが著しく困難である場合に限ります。

1回の支給単位期間について、特定求職者の住所又は居所から宿泊施設への移動に要する費用の1往復分と、宿泊施設から訓練施設へ通所する1か月分の費用の合計額で、1か月の上限は42,500円です。移動に要する費用の計算方法は上記通所手当の計算方法と同じです。

1回の通所手当=自宅~宿泊施設1往復分+宿泊施設~訓練施設1か月分

特例期間に関する暫定措置

職業訓練を2023年(令和5年)3月31日までに開始した場合、やむを得ない理由以外の理由により職業訓練を欠席した場合であっても、出席率が8割以上であれば職業訓練受講給付金が支給されます。

この場合、やむを得ない理由以外の理由により職業訓練を受講しなかった日については職業訓練受講給付金が減額されます。欠席日数に端数がある場合は小数点以下切り上げとなります。

減額する金額

  • 職業訓練受講手当:月10万円÷支給単位期間の日数×欠席日数
  • 通所手当:1か月分÷支給単位期間の日数×欠席日数
  • 寄宿手当:月10,700円÷支給単位期間の日数×欠席日数
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