社労士試験対策

【社労士過去問】教育訓練給付金の概要、支給日、支給方法(令和3年問6-B、平成25年問4-オ)

社会保険労務士試験・雇用保険法の過去問の解説です。テーマは「教育訓練給付金の概要、支給日、支給方法」です。この分野からは過去に令和3年択一問6選択肢B、平成25年択一問4選択肢オで出題されています。

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1.社労士過去問分析

「教育訓練給付金の概要、支給日、支給方法」の論点

「教育訓練給付金の概要、支給日、支給方法」については、次の論点を押さえておくとよいでしょう。

  • 一般教育訓練給付金、特定一般教育訓練給付金は修了後に一時金として支給される。
  • 専門実践教育訓練給付金と教育訓練支援給付金は支給単位期間ごと(それぞれ6か月、2か月)に支給される。
  • 支給日は支給決定の翌日から7日以内
  • 原則として口座振り込み。氏名を変更した場合は口座の名義を変えた後で変更届を出す。同じ人に対する雇用保険法上の異なる給付金を、異なる振込先にするのは禁止されている。

社労士試験では過去に次のような問題が出題されています。

  • 令和3年択一問6選択肢B
    一般教育訓練給付金の支給方法
  • 平成25年択一問4選択肢オ
    一般教育訓練給付金の支給日

当サイト解説記事

社労士試験について

社会保険労務士試験について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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2.令和3年択一問6選択肢B

令和3年(2021年実施、第53回)社労士試験、択一式試験・雇用保険法問6の選択肢Bです。

問題

択一式試験・雇用保険法(選択肢Bのみ抜粋)

〔問 6〕教育訓練給付に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
なお、本問において、「教育訓練」とは、雇用保険法第60条の2第1項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する教育訓練のことをいう。

 一般教育訓練給付金は、一時金として支給される。

正解

選択肢Bの記述は正しいです。

解説

一時金とは

一時金といえば一般的に、一時的なもの、臨時的なボーナスという意味で使われることもありますが、法律用語としてはそのような意味は全くありません。

一時金」とは、1回払い、一括払いと同じ意味です。支給決定があったらその金額が1回で支払われるという意味です。専門実践教育訓練給付金や教育訓練支援給付金のように複数回に分けて給付されるものや、年金のように定期的に定額が支給されるものと反対の概念です。

一般教育訓練給付金の支給申請手続

一般教育訓練給付金は、一般教育訓練を修了した翌日から起算して1か月以内に管轄公共職業安定所の長に対して支給申請をします。

参考法令
雇用保険法施行規則 第101条の2の11

法第六十条の二第一項各号に規定する教育訓練給付対象者(以下「教育訓練給付対象者」という。)は、一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を受けようとするときは、当該教育訓練給付金の支給に係る一般教育訓練を修了した日の翌日から起算して一箇月以内に、教育訓練給付金支給申請書(様式第三十三号の二)に次の各号に掲げる書類を添えて管轄公共職業安定所の長に提出しなければならない。

管轄公共職業安定所の長は支給申請書の提出を受けたらハローワークシステムへ入力することによって、支給要件を満たしていることの確認と支給額の算定を行い、支給決定通知書が作成されます。
そして、支給決定日の翌日から起算して7日以内に一般教育訓練給付金が支給されます(口座振り込み)。

参考法令
雇用保険法施行規則 第101条の2の13

管轄公共職業安定所の長は、教育訓練給付対象者に対する一般教育訓練又は特定一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を決定したときは、その日の翌日から起算して七日以内に教育訓練給付金を支給するものとする。

正解と法的根拠

このように、一般教育訓練給付金の場合、支給申請、支給決定、口座振り込みは、教育訓練修了後に1回だけ行われます。このことは、雇用保険に関する業務取扱要領58014ロに規定されています。したがって、選択肢Bの記述は正しいと言えます。

参考法令
雇用保険に関する業務取扱要領(行政手引)58014ロ

58014 (4) 支給額等
ロ 一般教育訓練給付金は一時金として支給される

なお、一般教育訓練給付金と同様に、特定一般教育訓練給付金も一時金として支給されます。専門実践教育訓練給付金は支給単位期間(6か月ごと)、教育訓練支援給付金は支給単位期間(2か月ごと)に支給されますから一時金ではありません。

ただし、専門実践教育訓練給付金の追加給付がある場合、追加給付は一括で支給されます(厳密に言えば、専門実践教育訓練給付金の一部として支給されるにすぎないので一時金とは言わない)。

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3.平成25年択一問4選択肢オ

平成25年(2013年実施、第45回)社労士試験、択一式試験・雇用保険法問4の選択肢オです。

問題

択一式試験・雇用保険法(選択肢オのみ抜粋)

〔問 4〕教育訓練給付に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
なお、本問において、「教育訓練」とは「雇用保険法第60条の2第1項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する教育訓練」のことである。

 管轄公共職業安定所の長は、教育訓練給付金の支給を決定したときは、その日の翌日から起算して7日以内に教育訓練給付金を支給する。

正解

選択肢オの記述は正しいです。

解説

一般教育訓練給付金、特定一般教育訓練給付金の場合

管轄公共職業安定所の長は、一般教育訓練給付金または特定一般教育訓練給付金の支給を決定したときは、支給決定日の翌日から起算して7日以内に教育訓練給付金を支給します。

参考法令
雇用保険法施行規則 第101条の2の13

管轄公共職業安定所の長は、教育訓練給付対象者に対する一般教育訓練又は特定一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を決定したときは、その日の翌日から起算して七日以内に教育訓練給付金を支給するものとする。

専門実践教育訓練給付金の場合

管轄公共職業安定所の長は、当該支給単位期間(6か月ごと)についての専門実践教育訓練給付金の支給(50%)を決定したときは、支給決定日の翌日から起算して7日以内に教育訓練給付金を支給します。

専門実践教育訓練給付金の追加給付(70%)を決定したときは、支給決定日の翌日から起算して7日以内にすでに支給した教育訓練給付金との差額を支給します。

参考法令
雇用保険法施行規則 第101条の2の14

管轄公共職業安定所の長は、第百一条の二の七第二号に掲げる者に該当する教育訓練給付対象者に対する専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を決定したときは、その日の翌日から起算して七日以内に、当該支給申請に係る支給単位期間について教育訓練給付金を支給するものとする。
2 第百一条の二の七第三号に掲げる者に該当する教育訓練給付対象者に対する専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を決定したときは、その日の翌日から起算して七日以内に、全支給単位期間分の教育訓練給付金の額から既に支給を受けた当該専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金の額を減じて得た額を基礎として、厚生労働大臣の定める方法により算定して得た額を支給するものとする。

正解と法的根拠

したがって、給付金の種類にかかわらず支給決定日の翌日から起算して7日以内に教育訓練給付金が支給されます。このことは、雇用保険法施行規則第101条の2の13、第101条の2の14に規定されており、選択肢オの記述は正しいと言えます。

4.補足説明

教育訓練支援給付金の場合

教育訓練支援給付金の場合は、当該支給単位期間(2か月ごと)について失業認定を行った日(失業認定と同時に支給が決定される)の翌日から起算して7日以内に教育訓練支援給付金を支給します。

参考法令
雇用保険法施行規則 附則第30条

管轄公共職業安定所の長は、教育訓練支援給付金を受ける資格を有する者に対して失業の認定を行つたときは、その日の翌日から起算して七日以内に、当該失業の認定に係る支給単位期間について教育訓練支援給付金を支給するものとする。

口座振り込みの場合の支給日

「支給決定日」はハローワークが支給を決定した日です。

これに対して「支給日」とは、口座振り込みの場合は本人が指定する金融機関の普通預(貯)金口座に教育訓練給付金の振込みが行われ、その者が振込先金融機関から現実に当該金額の支払を受けることができる日です。

そのため、日本銀行(本店、支店又は代理店)及び振込先金融機関の営業日を踏まえて、口座振込みに要する日数を考慮して、支給日が支給決定の日から7日以内となるように振り込みが行われます。

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教育訓練給付金.JP